HVDC(高電圧直流給電)システムの実証実験発表について

弊社ホームページ上でもニュースリリースとして発表していますが、NTTデータ先端技術社河村電器産業社日商エレクトロニクス社と当社の4社間で「さくら石狩HVDCプロジェクト」を発足させていただきました。

すでに、プロジェクトに関しての目的や効果は、ニュースリリースの記事でも記載されていますので、詳細な説明は省かせていただきますが、データセンターの電源設備の入り口部分である高電圧交流の電源設備部分(いわゆる交流6600V系)~サーバに供給する低電圧直流(いわゆるDC12V系)までの全体部分で、総合的な電源効率を90%以上実現することは、従来の一般的なデータセンターで構成している直流~交流変換を繰り返す電源設備構成から大きく様変わりする構成となり、およそ10%~20%の電力効率の向上に繋がるため、これまで各電源設備やサーバ電源部分で変換ロス(すなわち発熱として消費)となっていた部分が、大幅に改善されるようになります。

これらの取り組みを実施することにより、ランニングコストの削減やCO2排出量の削減につながることになり、データセンターを運用する立場のメリットは大きなものになると考えています。

消費電力の削減効果

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このような大きなメリットがあるHVDC(高電圧直流)給電方式が、なぜこれまでのデータセンターでは本格的に取り入れてこられなかったのか、個人的な考えとなりますが、以下のように考えています。

●なぜ今までHVDCは普及しなかったのか?

・これまで検討されてきた高電圧直流のままサーバへ給電する方式では、規格の統一・安全性・販売見込みに課題が多く、殆どのサーバメーカーが前向きに対応してこなかった。
→サーバが普及しないとユーザの拡大に繋がらないため、電源設備側の高電圧直流への対応も実施されない。

※今回当社が考えているサーバラック内での集中電源化‘DC340V-12V’変換方式では、上記問題が解消されます

HVDC 12V方式の概要

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●なぜさくらインターネットがやるのか?

すでに上述したように、HVDCサーバの最大のメリットが享受できるためには、スペース・電源設備のインフラ~サーバ運用部分まで、全体を統合した上で検討・構築しないと実現できません。

垂直統合型データセンターサービスを提供できているさくらインターネットと電源インフラ部分を担うNTTデータ先端技術および河村電器が協力することにより、HVDCシステムの一体化による電力効率の向上・省エネ化・運用コストの削減が可能となり、日本一の高効率サーバシステムの実現が可能になると考えています。

まずは、実証実験ということでプロジェクトを開始いたしますが、最終的には本プロジェクトを遂行し、石狩データセンターに本格導入することで、さくらインターネットが石狩データセンター建設計画リリースの際にも発表させていただいた、「日本のITコストを世界標準にする圧倒的な低コストの実現」に寄与することの一役として貢献できるものと考えています。

また、現在国家レベルの課題である電力問題に対するデータセンター業界の取り組みの第一歩として、次世代データセンターのスタンダードを確立していきたいと考えています。

(石狩データセンタープロジェクト担当「うま」)

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